代官山蔦屋書店のススメ(CDレンタル編)

東京に住所を構えていて音楽が好きであるならば、代官山のツタヤを利用しない手はない。

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ツタヤのレンタル料金は店舗によってバラつきがあるのが難で、これは公式サイトを見ても情報が記載されていない。料金はユーザーが最も知りたい情報の一つだと思うのだけど、それを載せないのは管理が面倒だからなのだろうか。Google で「ツタヤ 料金」などのキーワードで検索すれば有志が情報を集めたサイトがヒットするものの、最新の情報にアップデートされているかどうかは疑念が残る。

ちなみに代官山店のCDレンタル料金は、当日返却で新作/旧作ともに350円、1週間(7泊8日)で新作600円/旧作390円と、他の店舗と比べて特別安いわけではない。ツタヤで実施している「○枚レンタルで××円」というサービスは、代官山店では「5枚 1,400円/10枚 2,200円/20枚 4,000円」の3つのパターンを展開している。まとめて借りる場合は幾分かおトクではあるが、これも他店舗と比べた場合にはやや割高感は残る。(以上全て消費税別、2015年12月時点)

では何故、代官山蔦屋の利用を勧めるのか、理由は以下の3点になる。

  1.  豊富かつ多様な在庫

    ジャズやソウル、ブルースなどの、一般的なツタヤでは軽視されがちなジャンルやアーティストの在庫が非常に豊富である。ロックに関してもロカビリー からハードロック、サイケ、ニューウェーブギターポップといった、80年代以前の比較的 "昔" の音盤が揃っている。「ツタヤ=流行の音楽をレンタルする場所」というイメージを持つ人が代官山蔦屋に足を運べばそのイメージが変わるのではないか。(も ちろん、J-POP などの新作も取り扱っているし、90年代以降の洋楽(ロック/R&B/HipHop)も十分な品揃えがある。)

    単純な在庫数で言えば渋谷店の方に軍配が挙がるのかも知れないが、良くも悪くも細か過ぎるジャンル分けで区分された棚は見て回るだけでも楽しい。目当ての商 品の場所が分からなければ備え付けのiPad で検索することができるし、コンシェルジュと呼ばれる店員さんに訊いてみるのもいい。

  2. 無料の郵便返却とセルフレジ

    CDレンタルに限らないが、代官山蔦屋書店ではセルフレジが利用できる。セルフレジとはその名の通り、カウンターの店員に商品を渡すのではなく、自分 で会計を済ませてしまう機能である。自分のペースで商品の選択から支払いまで完了できるので便利だし、ツタヤの買い物で貯まるTポイントもセルフレジの場 合は通常時の2倍である。CDレンタルのフロアを見る限りでは、全体のユーザーの8割以上はセルフレジを利用していると感じる。

    そして何より重要なのが、郵便返却が無料で利用できるという点である。ツタヤの郵便返却サービスは専用のバッグ1袋(CD6枚程度)につき100円(税別)とい うのが相場であるが、ここ代官山では何袋だろうが無料で使えるのである。返却のためにわざわざ代官山まで出掛けなくてもいいのは非常に大きなアドバンテージである。

  3. 月に一度のペースで配信される旧作1枚100円(税込)クーポン

    TSUTAYA onlineに登録し、利用店舗を設定しておくとその店舗で利用できるクーポンが配信されることがある。CDレンタルでよくあるのが「レンタルCDアルバム新作&旧作半額クーポン」であるが、代官山店から配信されるのは「CDアルバム旧作100円(税込)クーポン」である。対象が旧作に限られてしまうのは致し方ないとしてもこの料金設定は破格であると思う。10枚レンタルしても1,000円、20枚でも2,000円である。つまり記事の冒頭で記した、他店舗と比較した場合の割高感もこれで解消されるのである。

    クーポンの配信はあくまで不定期ではあるが、ここ1年くらいは、おおよそ一ヶ月に一度のペースで送られてくる。このペースも結構異常だ。

以上のことから、一ヶ月に一度、旧作100円クーポンが配信された時に利用すれば、代官山蔦屋が所有する豊富なカタログの中から1枚100円でレンタルが出来、しかも無料の郵便返却を利用することで返却の手間も省けるというわけである。東京の音楽好きならばこれを逃す手はない。